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ブックランドあきばのブログ

岡山、倉敷にある郊外の書店の日常、楽しい本との出合いを紹介しています。

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夜行観覧車 

夜行観覧車

「告白」は映画館で観たので原作は読んでいませんが、
展開が早く、ぐいぐい引き込まれる内容なので
ラストまであっという間でした。
ただ見終わった後の爽快感はなくて、
後味はビターな映画でした。

さて「夜行観覧車」ですが、
同じ作家さんの原作?と思ってしまうのは私だけでしょうか?

執拗に犯人を追い詰める松たか子のイメージでいくとちょっと違います。
2作とも家族のことを描いていますが、
「夜行観覧車」には救いがあります。
どんなに傷ついても
最後まで家族であり続けようとする姿が、そこには描かれています。

あと個人的に、この本の中で感心したことがあるのですが、
誰でも「魔がさす瞬間」てあるんだと思います。
それを止めてくれるのは案外、自分ではどうしようもない
第三者の存在の有無だったりするのかもしれません。

それが運命というものなのかも?

それともうひとつこの物語には
とても気になる1人の登場人物が出てきます。

その人を見てると、人間て完全にいい人間も悪い人間も
いないんだと思います。
ある時は困った人に救いの手をさしのべるような人が
また別の時には誰かを奈落の底に突き落とすようなことも
あるんだと思います。


双葉社「夜行観覧車」湊かなえ 1575円
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